院長ブログ
2026.04.22
エイリアンが教えてくれたこと
ミツバチは巣が手狭になり新しい巣が必要になると、元の巣の女王バチは群れの半分を連れて新天地に移り、そこでまた繁殖を始める。この”分蜂”というミツバチの生態を、宇宙規模のスケールで魅せてくれるのが映画『エイリアン2』だ。
エイリアンはエサ(人間)のいる星から星へと移動する。女王が卵を産み、それがエサとなる人間に寄生し、胸から幼体として出てくると爆発的なスピードで成体となる。

(女王エイリアンと主人公が出会うシーン)

(女王エイリアンと主人公が出会うシーン)
星から星へ移動するには、宇宙船を開発しなくてはならず、少なくとも数学や物理の知識がエイリアンの種としては必要なはず。人に寄生してから数時間で成体=大人になる彼らは、一体いつ学んでいるのか?教育を受ける暇もなく繁殖に突き進む彼らを見ていると、知能とは一体何なのか?と考えてみたくなった。
知能を知るのに「エイリアンシリーズ」をすべて見る必要はない。地球には様々な生物があふれている。
例えばミツバチはエサのありかを太陽の位置を計算し、ダンスで仲間にを伝える。ツバメは地磁気を感じ数千キロの旅を正確にこなす。Youtubeのイヌネコ動画に出ている彼らは、”かわいい”の概念なんてないはずなのに、どうすれば飼い主(と私)がメロメロになるかを知っているようだ。なんて賢いんだ!
これらは種として最適化された「ハードウェアに組み込まれた知能」(本能)であろう、人間だって真っ白な状態で生まれてくるわけではない。例えば、他者の感情や行動を自分が体験したように感じるミラーニューロンが人には生まれつき備わっており、「他者の意図を読む力」があらかじめインストールされている。その基盤に加え、学習によって高度に社会的に協力できるようになり、その産物として宇宙船があるのではないだろうか。「化け物!」と主人公に言われるエイリアンも、シガニーウィーバー演じる主人公が女王の産んだ卵を火炎銃で焼く素振りを見せると、兵隊エイリアンは主人公を襲うのを躊躇した。他人の意図を十分くみ取っているではないか!
星から星へ移動できるエイリアンなら、きっと友達もいて仕事もあって、恋愛もしているのではないだろうか?ま、これでは映画にならないが。
知能とはその”生物が環境のなかで、生存と繁栄のためにどれだけ最適に答えられるか”と言うことになるかと思う。それは生きている間、問われ続けている柔軟なものだ。だからきっと自分が知能が高いと思った時点で柔軟性は失われ、バカの口が開いてしまうのだと思う。