院長ブログ

2017.08.20

オセロ

お盆が近づくと、里帰りする患者さんに近くの病院にかかるときのために紹介状を書くことが増える。

返書は多くは開業の病院から来るが、今年は総合病院から返事が来ていた。

その手紙には患者さんが受診されたこと、現状と自分がどう思ったかや今後についてが書かれてあった。

私も勤務医だったことがあるので想像できるのだが、夏休みは手術件数が多くお盆となるとなおさらだ。

忙しい時間の中で、しっかり自分ならばと診察をされたのだろう。

そうではないと書けないと思える丁寧な内容だった。

自分以外は何かしらの先生。私が返書を書く時には、このことを思い出そう。

小学生の頃、オセロゲームに夢中になった。親とやって数回コテンパンに負けると、

ゲームの序盤ではいい気になって取りすぎないことが中盤に向けて有利であり、

最終的には隅っこに自分の色をいかに早く置くかで、

すべての手は隅っこをとることを逆算して考えるという戦術が勝てるコツと分かった。

隅っこは自分の色で相手がどう置こうと、もう変わらない絶対的有利なものだ。

働くことはこの隅っこを探し、自分の色でうめることかもしれない。

良かれと思ったことが裏目に出たり、自信が無いからこそ丁寧にやりそれを続けたことで

一つの仕事に昇華したり。白から黒へ、黒から白へ。

50歳に近くなったことで、”オセロの隅”もわかりかけてきた。

休みでリフレッシュしてまたそれを探しに行きたい。

最後に、オセロの戦術を理解した私は強く、高校生のいとこにも負けなかった。

何回か勝つと、もういとこはオセロで遊んでくれなくなった。

勝ち続けないことも長く遊ぶコツだったのだと、このブログを書いて思いだした。

オセロは何気に示唆的なゲームだ。