院長ブログ

2022.02.18

コロナの忘備録

 今から700年前の14世紀のヨーロッパでペストが大流行し、当時のヨーロッパの人口の1/3が亡くなった。
その頃は何が原因で治療はどうするのかを人々は知る由もなく
感染を逃れたいものは「その場から避難すること」しかなかった。
避難できないような民はそのイライラを、病気を広げた原因を敵対する民族のせいにして、拷問や虐殺することで解消した。
避難できるような立場にある聖職者や医者は、追いすがる人を見捨てた罪は後で償うこととして神に祈った。
為政者はどうしただろう?大規模祈祷会場を設け、神、聖人に祈りをささげるくらいしかできなかったようだ。
ただこれは集団感染を手助けしただけだったが。
ペスト菌の同定と、蚤(ノミ)にかまれることでネズミから人に感染するという経路が明らかになったのは19世紀のことである。
今日では年間2000人ほどが発病するが抗生物質やワクチンで速やかに治療され、ペストの脅威は歴史と文学作品に残っている。

今から2年前、世界でコロナウイルスのパンデミックが始まった。
ペストの時代と違い2週間でウイルスが同定され、電子顕微鏡の写真が指名手配犯のようにニュースに出回るようになった。
科学や情報量はペストの時代とは大違いだが、人の行動はあまり変わらない。
初期には感染の主な原因は”外食・旅行など家から出かけること”だと説明されたため、大多数の人はおとなしくしていた。
あれから2年経って、一番多いのは家庭内感染なのだが、為政者は”まん延防止”という経済的拷問を特定の産業に強いている。
”まん延防止”を拒否した奈良県でも東京同様ピークアウトしたそうだ。静岡は延長らしい。
神に祈りをささげているのだろう。
私は避難できない医者だから発熱外来をやっている。
時々発熱と闘うよりも、人の内面と闘っているような気分になることがある。
例えばコロナが炙り出した”強欲”という人の内面に。
会社が部下のコロナの診断にPCRしか認めないのはなぜだろう?
抗原検査で陽性反応が出ているのに、PCRをしなかったからと言って、
電話1回線と30分スタッフを奪われなければいけないのだろうか?
コロナの保険金に関連しているのだろうか?

さて、ドラえもんの22世紀で新型ウイルスが蔓延したらどうなるのだろう。
今の私が14世紀のペストを参考にしたように、
21世紀に起こったコロナウイルスの顛末を22世紀の医者は歴史資料を読んでいると思う。
ただそこに座っているのは人間の医者ではない気がしている。
コロナ禍で一部の医者がしたことといえば、専門家という立場を利用し人の感情をつかさどる扁桃体をハイジャックして不安を助長させただけだ。
個人の感想から「気のゆるみ」としか言えないのであれば、ビックデータを分析するAIにはかなわない。
実際AIは過去や各国の動向と学習から6波のピークアウトを2月初旬と予想しズバリ的中させている。
そう、未来のパンデミックはAIの医者が解決するだろう。
国民全員に配られた生体センサーからのデーターで、感染者は瞬時に特定されるし、
常に情報がアップデートされているAIの医者は人間患者の要望をさばくのも簡単だろう。
AIの医者が読む歴史資料の中に、このブログは残っては?いないだろうなぁ。