院長ブログ

2021.01.17

気分よく過ごすために(2)

仕事が終わり我が家に帰った時、
ソファーに脱いだ服がぐちゃぐちゃに散らかっていて。
という状況を考えてみましょう。
家の工事をする場合、出費できる予算と工事の見積もりを比べるように、
体は無意識に“今の自分のエネルギー”と“洋服を片付ける行為に要るエネルギー”を見積り、
気分を生み出し行動する。と著者はいう。
だからあんまり疲れていない場合は洋服をハンガーにかけたり畳んだりして片付けるし、
へとへとで帰ったときは、自分が座れる分のスペースだけ服をよけるくらいしか動けないのかもしれません。
つまり、今のエネルギー>片付けエネルギー⇒片付ける
今のエネルギー<片付けエネルギー⇒片付けない
だからこの本では「片付けられないからと言って罪悪感を覚える必要などない」と断言しています。
心が軽くなったでしょうか?
私はこういう考えに触れることでとても心が軽くなります(えへっ)。
身(心?)体予算説とも言えるこういう考えを知ると、
例えばある種のめまい患者さんは体の経営が破綻している状況かな、
と診察していて思うことが多いです。
日常のやるべきことがエネルギーを上回って、
エネルギーを蓄えようにも睡眠時間を削って、
気分が落ち込んでいるけどやらなきゃならないことは減らないし。。。
で、ついに体のあちこちから借りていたエネルギーがどこにも借りられなくなり、
体が強引にエネルギーを蓄えさせる。
つまり強制的に動けなくする状態がある種の“めまい”なのではないかと考えます。

では本から気分に影響する(予算を上げ下げする)ことをいくつかあげます。
まず運動。運動はエネルギーを消耗させるイメージがあるがそうでもないらしい。
早歩き10分は1時間ほどのエネルギーの向上をもたらす。という
10分ではないが、1500mくらい=40~50分分ほど泳いだ後はやる気がみなぎることが私自身も多い、
実はブログを書くときはこの泳いだ後時間を利用している。
次に甘いもの。気分が上げるために、甘いものを食べる人は多いと思う。
直後はもちろんエネルギーは上がるが、1時間後くらいには上がった以上に下がり、
また甘いものに気持ちを向かわせたりする。ダイエットの天敵ですな。
また、砂糖を抜いた食事はうつ感情を低下させる効果があるという。
まぁ、あまりに糖質を抜きすぎるとかえってうつになるという話もあるので、低糖質はほどほどに。
睡眠。やることがあれば、睡眠を削ることで対応する人が多いが睡眠は気分を支える重要な因子です。
短い睡眠でいい人は10%ほどで大体の成人は7時間の睡眠が必要だという。
私の睡眠時間は8時間で一般より少し長めですが、
8時間寝ることで起きているときのエネルギーを正常に維持していると感じています。
睡眠については子供のも含めて、いつかブログに睡眠のネタだけで書きたいと思っています。
カフェイン。アルコール。ともにエネルギーを一時は増大させる。
ただ、カフェインは緊張を伴い、“やるぞ!”という気にさせるのに対して、
アルコールは緊張を緩和し“もうどうでもいいわ”という気にさせるそうです。
まあ、お酒飲むと大体まあ、いいっか”ってなりますよね。
タバコも気分に影響を与えます。
それは覚醒させることで、緊張を和らげる効果があるからですが、
ニコチンの作用は短時間なのですぐに戻ってしまいます。
私は煙草を吸わないのですが、煙草をついつい吸ってしまう人はこの頭をすっきりさせ、
緊張をほぐす作用を依存的に求めているんでしょう。
気分に影響を与えることと、その影響の内容をまとめました。
予想より長くなったので気分調節については次回にします。

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毎朝のカフェオレ。ドリップコーヒーなのでカフェイン量は1杯120㎎ほど。
今日(1月17日)は救急当番なので、
カフェインの覚醒・やるぞ!効果を利用して救急を乗り切りましょう。