院長ブログ

2012.08.19

ふるさと

“梅ちゃん先生”を見ている方で故郷を遠くに持つ人なら、

光男君が夜な夜な行っていた場所が上野駅だって事は

告白のシーンを待たなくてもわかったことでしょう。

光男君や啄木にとっての上野駅は私にとっては“特急しらさぎ”です。

名古屋と富山を結ぶこの列車を帰省の度に利用していますが、

列車内で聞こえるお国言葉を聞くと着くのはまだ数時間先なのに、

時間を超えてこの空間だけは故郷に戻った気になります。

このお盆は
1週間の帰省で、こんなに長く高岡の実家で過ごしたのは久しぶりでした。

時間があるので、自転車で小学校・中学校の通学路を流してみました。

昔、居たはずの景色を探しながら。

一週間もそんなような生活をしていたので帰りの列車では、

里心と、戻らなければならない心と葛藤しながら乗っていましたが、

友達から“置かれた場所で咲きなさい”というメールが届き、

置かれた場所=沼津で咲くことができるようにと、決意を新たにしました。

もちろん、元気な両親に、幸せな家庭を持っている弟に、健康でいる友達に感謝して。

そんなことを考えていると、しらさぎは北陸を過ぎ米原に着きます。

ここからは新幹線で、私のお国なまりも殆どでなくなるので不思議です。

それが、休みが終った合図なのでしょう。

五箇山 (五箇山の景色)