子宮頸がんワクチン接種について
子宮頸がんワクチンについて
子宮頸がんは年間10000人が診断され3000人くらいがなくなる病気です。
この癌は主にヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因です。
HPVにはいろんな型があって無害なものもあれば、癌を引き起こすタイプもあるのですが、ウイルスが感染してそれが長く続くことで子宮頸がんとなるので、ワクチンを感染する前に接種することがウイルス感染予防、つまり癌の予防となります。
2013年に中学1年生から高校1年生を対象に定期接種となった子宮頸がんワクチンですが、“けいれん”や“慢性の痛み”などの副反応を訴える少女が相次いだため、「積極的な接種は勧めない」けど「希望者には接種券を配る」というのが現状です。
ワクチンの副作用について
ワクチンの副反応の映像を見るとワクチンを打つとみんなそうなってしまうような気になりますが、数字で見ると子宮頸がんワクチンを接種した人は約338万人で副反応の疑いは1925人(0.06%)、症状が残っていた患者さんは、186人(0.005%)でした(厚労省の調べ)。また、名古屋市で7万人を対象に子宮頸がんワクチンを接種した女性と、そうでない女性を比較した調査では症状に差はなかったという結果が出ています。
10年前からワクチン接種を続けている国々ではHPV感染とがんの前段階が少なくなっている傾向があり、子宮頸がんは将来的に撲滅できる可能性があるという意見もでています。対して接種率の低い日本では特に20~30代で子宮頸がんになる人も子宮頸がんで死ぬ人も増えています。
5年前に発売された子宮頸がんワクチンの副反応を薬害ととらえた本の中に「子宮頸がん予防効果が証明されていない」とありましたが、他国と日本の経過を見れば答えはある程度出ていると思います。
予防接種というものにはある程度デメリットもありますが、てんびんにかけて頂きメリットが多いと思われればワクチン接種を考えたらどうでしょうか?
当院での子宮頸がんワクチンの接種について
- 接種は予約制です。電話で問い合わせてください。
- 現在(2024.02.22)新規の接種についてはシルガード9(9価)で受け付けています。
- 筋肉注射なので痛みがある程度あります。
- 思春期という心と体が不安定な時期に接種することになります。家庭でよく話し合って決めてください。
(ワクチンの副作用と本人やご家族が考えられる場合は、ワクチンの関連があってもなくても救済措置はありますのでご安心ください)